パズルの『謎』とは?
は。惰性慣性です。
は。茶々入れ役(笑)の夢未です。
惰性: 茶々入れ役って……茶々だけ入れるってか?
夢未: 知らな〜い。
知らんのかーい!
そんなより!
パズルの『謎』ってなんなの?!
惰性: そこか。前回の『趣味数って何?』記事中で、「数理パズル/数理ゲームの広がりを適当に分類して紹介」的な発言をしたんで、そのパズル面ってでな。
夢未: パズル面だってのはぐわかるけど⸺
そっちじゃなくて『謎』のほう!
惰性: 端からそう熱り立つなし。分類以前に「パズルとは何か?」の説明が必要かと思い、パズルの定義と分類を合わせて『パズルの謎』とした。
夢未: だ、そんな意味か。
夢未: 余談はいいから内容を。
惰性: お前さんが脱線させた気もするが……了解だ。で、以下の項目を考えてみた。
惰性: 項目(1)は明らかだと思う。次の項目(2)は大分類、中分類くらいの粗い分類だ。ここまでは今回の一記事にまるかもしれん。一方、項目(3)は細かい内訳の嵐で長くなる、項目(2)の分類に沿って複数の記事に分ける。これらを『パズル探訪シリーズ』と称して順次、投稿する予定だ。個々のパズルについての詳しい考察記事は、探訪シリーズでの紹介が済んでから開始するつもり。
夢未: そですか。じゃ、最初は項目(1)の話だね。〜。
パズルの意味、定義 (惰性慣性流)
惰性: 繰り返しになるが、パズルとは何か? ちパズルの意味、定義。
夢未: え〜……ジグソーとか……知恵の輪とか。
惰性: うーむ。それらはパズルの『例』ではあるが、パズルの『意味』とはいえんな。
夢未: 意味って……えっと……遊びの一種?
惰性: アバウトすぎ。
夢未: そんなん、急に言われてもムズいよ。
惰性: もありなん。てで、色々と調べた結果を大まかに整理してみたぞ。ほれ。
夢未: ふ〜ん。パズルは問題の一種、ね。確かに。
惰性: だろう?
夢未: でも、『現実的』と『娯楽的』はり対義語っぽくないな。
惰性: まあ、雰囲気ってで。
夢未: 、現実的でも娯楽的でもない問題ってどんな?
惰性: 『その他3』か。コレ、どちらでもない場合もあると思い、念のに入れただけ。だで、例はぐには思いつかん。何かある?
夢未: えっと……ま、いいや。(☜ ワカンナ〜イ)
惰性: ふむ。
夢未: じゃあ、現実的な問題の『その他』ってのは?
惰性: 『その他1』だな……個人的な問題とか。
夢未: 個人的な問題?
惰性: 「私の年収、低すぎ」、「私の体重、重すぎ」など。これらが問題なのかは人によるし、問題とされる場合も解き方は人それぞれだが。
夢未: くっ。その手の例は⸺
に刺さるからヤメテ!
惰性: これは失礼😏
夢未: むむむ……っと、外側はこの辺にしてクイズとパズルって!
惰性: 核心だな。
夢未: でも、パズルに行く前に、「クイズは知識で解く」ってどゆ?
クイズは知識で解く、とは?
惰性: 「知識で解く」か……。
惰性: 典型的なものを考えるとわかりい予感。
夢未: 典型的?
惰性: 、「世界で一番、高い山は?」ってクイズがある。
夢未: 二頭がいいね、チョモランマ!
惰性: 、説明用のクイズ例にいちいち答える必要はないが。
惰性: てか、二頭ってなんぞ?
夢未: え〜?『お願い〇ッスル』を知らないとか随分!
惰性: ああ、それか。上腕二頭筋がてんこ盛り、と……ダブル・バイセップス!
夢未: えっ? ダブル……なんだって?
惰性: ダブル・バイセップス⸺正確にはフロント・ダブル・バイセップス (front double biceps pose) かも⸺は、ボディビルのポーズの一種。で、上腕二頭筋はこの辺。
夢未: ああ、力瘤ね。英語はバイセップス、え〜と……。
惰性: バイセプス『ブレイキアイ』的に発音(🔊)するらしい。
夢未: なんか英語っぽくない綴り。
惰性: 学術用語、元々はラテン語か何かと思われ。
夢未: あっそ。(☜ 興味なさそう)
夢未: 、『両』腕の力瘤を強調するポーズだから『ダブル』バイセップスなのかな?
惰性: 多分。
夢未: 、肩のとこのモリも気になるけど、これって何?
惰性: 三角筋だと思うが……っと、話が逸れまくってしまった。
夢未: ごめんごめん。
惰性: 話を戻すと⸺
惰性: 例題からも明らかなに、クイズ「世界で一番、高い山は?」に答えるには、回答者がめ持っている知識が必要。
夢未: そりゃそうだ。一番高い山がチョモランマって覚えてないと答えられないね。
夢未: まっ、知らない人、りいない気がするけど。
惰性: そうか。なら、世界で二番目に高い山は?
夢未: うっ、知らない……。
惰性: わしも知らんかったが。
おっちゃんも知らんのか〜い!
HAHAHA😀
開き直り???
惰性: で、調べた、答えはK2。別名ゴッドウィン=オースティン山、いはチョゴリ。
夢未: K2とかミリも聞いたないわ〜。
惰性: 普通はそうだよな。まっ、この問題は、知識がないと答えられない場合の例だし。
夢未: そんなん、わざわざ例を出して説明するのでもないっしょ。
惰性: 。何事も実体験するで深く身につくだぞ。
夢未: へぇ。(☜ 年寄の説教ウザす的な?)
惰性: このにクイズの世界では、色んなを覚えないと正答率、低し。
惰性: 博覧強記の世界とうか、クイズ王への道は遠いとうか。
夢未: 別にクイズ王とか目指してないし!
惰性: それな。
おっちゃんも目指さないんか〜い!
HAHAHA😀
夢未: はぁ……まっ、いいや。
惰性: 、世界一高い山にいては異論もある。
夢未: え〜?! 21世紀にもなって人類未踏の地とか測量ミスとか、そんなんアリエナイっしょ!
惰性: 。そうった正攻法的な異論ではなく、『高さ』の定義を変えてみた系。わしが知っとる範囲に限っても2種類。
夢未: 何それ。
惰性: 通常、山の高さは標高や海抜で表す。
夢未: そだね。
惰性: 以下では標高に限り、海抜は考えないにする。に、標高や海抜の定義は知っとる?
夢未: われてみれば良く知らないかも。どんなの?
夢未: うわっ、手抜き。
惰性: 概略だけと、標高の場合、平均海水面的なジオイド(geoid)なる面を基準⸺つまり標高ゼロ⸺にして土地の高さを測るそうな。
夢未: ジオイド? 知らな〜い。平均海水面でいいじゃん。
惰性: 測量は各地で行う必要があるが、海から遠く離れた地点の海水面とか謎だろ?
夢未: 、それはそう。
惰性: なので、どこでも使える重力の強さを採用し、重力が同じになる面、ち等重力面を考える模様。で、海の所では平均海水面に等しくなる等重力面をジオイドと呼ぶらしい。
夢未: 重力ですか、そうですか。そのジオイドってのは、海上では水面と同じになるの?
惰性: 海水は液体だから、他の要因がなければ、水面がジオイドと同じになるに流動しそうなだが。
夢未: 微妙な言いかた。
惰性: 実際には波浪、潮汐などによって海面が上下変動するんで、平均する必要がある。
夢未: それで『平均』海水面なのか〜。で、平均値ならジオイドになるん?
惰性: 。海流や塩分濃度差といった影響が残って、場所により平均海水面とジオイドが微妙にずれるらしい。
夢未: めんど。
惰性: 同意。素朴な三角測量は幾何学的だが、物理現象が絡んでくると複雑。わしもり深入りしたくない領域だ。
夢未: ま、標高の件はこの辺にしときましょ。
惰性: 了解。で、異論その1は、標高ではなく山の一番低い地点⸺まり山の底面?⸺からの高さで勝負、との主張。麓から、とうと少し意味が違うかも知れんが。
夢未: 山の底面? はて?
惰性: 平らな台地があって、そこに山が一つあるとする。台地自体が高原の場合、高原自体の標高が相当あるから、その分は正味の山の高さではないとして差し引け、って。
夢未: 一応、それっぽい理屈にはなってるか。
惰性: 実際には、山の周辺は完全に平らではないから、どこが底面の基準か明確に決められん。特に、山が連なった山脈の場合、近接した峰が幾つかあると、それらの麓はどの峰のか決めいかもしれん。
夢未: そりゃそうだ。
惰性: てなで厳密には底面を決められんが、強引にったとすると、正味の山の高さは標高より小さい値になる。
夢未: う〜ん。
惰性: 山がある場所の台地の標高を、山の標高から差し引くんで。
夢未: あっ、そゆね。
惰性: が、山の底面からと言う定義だと、逆に標高より高くなる場合がある。
夢未: え〜? 頓智クイズ?
惰性: 、マジ。海山の場合だ。
夢未: おっと。そこかぁ。(☜ 底だけに?)
惰性: 山頂が海面下だと標高的にはマイナスになるし、頂上が海面上に出ている孤島の場合も、標高では、海底から海面まで聳えている部分は無視されてしまう。
夢未: そいつは確かに不公平だね。
惰性: 、海底も完全に平らではないから、どこが底面の基準か厳密には決めいだが。とはいえ、地上の場合に比べ深海底は比較的平坦な箇所が多いだから、少ない誤差で海山周辺の海底の基準となる標高、ではなく深度を決められる模様。
夢未: そんな細かい話はいいから、結論を。
惰性: うむ。調べたでは、ハワイ島のマウナ・ケア山 (Mt. Mauna Kea) が一番となる。英語では、highest ではなく tallest ともするだ。標高は 4,205m なので、8,848m のチョモランマに遠く及ばん。
(☝ 3,776m の富士山よりは高いですね。)
夢未: 激しく負けてるじゃん!
惰性: だがし、ハワイ島は太平洋の深い所にある火山島だそうで、周辺の深海底からの高さだと、なんと 10,000m 越え。底面基準を定義する際の誤差が多少あるにしても、チョモランマより断トツに高い。
夢未: それはいねぇ。海面下が 6,000m 近くあるってことか。まさに氷山の一角。
惰性: 氷山か。言いえて妙だな。
夢未: むふっ。で、マウナ・ケア山ってどの辺にあるの?
惰性: ハワイ島と言っただが。ひょっとして、ハワイがどこにあるか、って意味?
夢未: ぎくっ。
惰性: 仕方ないな。大雑把には北太平洋にあって日本よりかーなーり東+そこそこ南っぽい。詳しくは、ほれ。『ハワイ州🔍』、『ハワイ島🔍』、『マウナ・ケア🔍』。
(☝緯度的には沖縄より南で、沖ノ鳥島 (日本最南端) と同じ。米国ハワイ州はハワイ諸島のど全てからなり、州都ホノルルやワイキキ・ビーチ、真珠湾があるのはオアフ島。ハワイ島は諸島の中で一番大きい島で、岐阜県と同程度の広さとか。)
夢未: 今回も検索ですか、そうですか。なら、2つ目の異論は?
惰性: うむ。標高では基準とするジオイドが複雑なんで、もっと単純に、地球の中心から山の頂までの距離で勝負、との主張。
夢未: えっ。それって標高とそんなに違うんだっけ?
惰性: 地球は完全な球形ではなく、少し赤道方向に広がっているそうだ。自転しているから、その遠心力で広がった的な。
夢未: ふ〜ん?
惰性: その関係で、極半径⸺中心から北極や南極までの距離⸺より、赤道半径⸺中心から赤道上の地点までの距離⸺のほうが長い。調べると、公称極半径は 6356.8km、公称赤道半径は 6378.1km ゆえ、両者の差は 21.3km = 21,300m。チョモランマの標高2個分よりも大きな差だ。
夢未: へ〜。そんなに違うんだ。
(☝ 実は比率的には、ど球に近いかも。1億分の1スケールの地球儀を作ると、直径 13cm 弱の球になります。この地球儀上では、極半径と赤道半径の差はわずか 0.2mm に過ぎません。いは、極半径を1とすると赤道半径は 1.003 で、赤道半径のほうが 0.3% 長い程度です。)
惰性: この流儀だと、赤道に近い高山の方が有利になる。結果、南米エクアドルにある火山チンボラソ (Chimborazo) の頂上が、地球の中心から一番遠いそうだ。チンボラソ山は標高 6,268m で、通常の高さ比較では 8,848m のチョモランマより随分と低い。しかし、地球中心からの距離だと、チンボラソ山頂はチョモランマ山頂より 2,000m 以上遠いとか。参考として『エクアドル🔍』、『チンボラソ🔍』。
夢未: し〜。地球中心からの距離って考えは、まあ素朴でわかりい感じだけど、それとかなり違っちゃう標高の定義、複雑過ぎ。
惰性: だな。っと、も激しく脱線してしまった。
駄目じゃん!
とか言いつつ実は、クイズやパズルの定義なんちゃらより面白かったりして。
※ 惰性慣性は幾つかの異なるサイトから上記2種類を発見しました。その後の調べでは、英語版 Wikipedia の解説項目 “List of highest mountains on Earth” 中に、紹介した2種類の観点を含む多様な観点がめられている模様。が、この解説記事の他言語版リンクを辿って出てくる日本語版 Wikipedia の解説項目『世界の山一覧 (高さ順)』中には、(2023年4月上旬時点では) 標高によるランキング以外の情報が見当たりません。(この件に限ったではありませんが)日本語情報ネットワークの敗北を感じます……。
夢未: 、と。クイズはこんなとして……パズルは知恵で解く、ってのは?
パズルは知恵で解く、とは?
惰性: にパズルの定義に到達だ。いやあ、ここまで長かった。
夢未: 現実的問題とかクイズとか、妙に寄り道したのはゴメンだけど。
惰性: なおかつ上腕二頭筋とか、な。
夢未: そんな、補足する必要⸺
ないし!
夢未: 、世界一高い山の異論で脱線したのはおっちゃんだから!
HAHAHA😀
夢未: 変な笑い漏らしてないで、パズルの意味とやらを!
惰性: しい。では訊くが、ジグソーパズルや知恵の輪は知識で解くのか?
夢未: えっと、まあそれはないね。……ろ試行錯誤ってゆ〜か、閃きってゆ〜か。
惰性: 左様。ロジック系パズル等の場合も考えると、加えて『論理的に推理』もある。
夢未: ロジック系パズル? 論理的に推理? なんじゃそれ。
惰性: ジグソーや知恵の輪は試行錯誤や閃きで解く色彩が強いと思うが、パズルの中には理詰めで解くタイプもある。
夢未: え〜? どんなヤツ?
惰性: 比較的有名な例としては、Number Place だろうか。
夢未: ナンバープレイス? 聞いたあるな、ないな。
(☝ 初回記事『趣味数って何?』にも出てた単語なのに、もう忘れ?)
夢未: ああ、ナンプレのね。なら知ってる。ナンバーとか、みたいな良くわかんない名前で呼ばないでよ!
惰性: 。Number Place は、このパズルが米国にて世界初公開された際に用いられた『由緒正しい』名前なんだが。的には、数独の方がるの。
夢未: んなこた知らんし。まっ、呼び名はおき、ナンプレは『理詰め』で解く、ってのは?
惰性: この展開を予想して例題を用意しておいたぞ。ほれ。
夢未: えっ? この問題、説明用の怪しい模造品じゃなくて本物っぽいけど。どこから持ってきたの?
惰性: その言いには語弊があるぞ。書籍や他サイト等から勝手に転載したら剽窃ではないか! そんなインチキはしておらん。この問題はが独自に用意しただ。
夢未: へ〜。おっちゃんってパズル作家の才能あるんだ。(☜ シンジラレナ〜イ)
惰性: そう言われると気が咎めるが……。実際は、の書いたコンピューター・プログラムが生成した問題。
夢未: と! パズル作家ではないけど、そんなプログラムを書けるオヤジだったんだ。(☜ ウソ〜)
(☝ 初回記事『趣味数って何?』中で、惰性慣性が紙と鉛筆パズルの問題自動生成とか言っていたのに、もう忘れ?)
惰性: 頑張った。
夢未: はい。エラいね〜。で、『論理的に推理』ってゆっか『理詰めで解く』とやらは?
惰性: うむ。では訊くが、この例題とった Number Place の問題は、試行錯誤や閃き主体で解くのか?
夢未: はこのパズル、そこそこがあるんだけど……。初めてのは、そんなりでマゾったかも。
惰性: ほう。経験あり、と。だがし、そのような状況のでは、このパズルを続ける気持ちにならん。恐らく。
夢未: いやいや。当てずっぽうみたいな解きかた、今はもうしてないよ。でもって、まあ細々と続けてるかな。
惰性: なら、今はどんな解法を用いておる?
夢未: そりゃアレだよ。何種類か解く流れがあって……。って、そゆのがひょっとして?!
惰性: うむ。知ってのとおり、このパズルのゴールは全ての空きマスを1〜9の数字で埋めることだ。し縛りがあり、各行⸺横の9マス並び⸺、各列⸺縦の並び⸺、び太線で囲まれた3x3の各ブロック内に同じ数字があるのは不可。
(☝ 既にルール概要図があるのに、口頭でも説明しておきたい?)
夢未: はったある、って言ってるのに、唐突に不自然な説明調乙!
惰性: その突っ込みは言うてはならん……。で、最初は試行錯誤などで悩んだとしても、くすると、例えば次のような解き筋を思い付いた。こういった解法を発見する過程自体は一種の『閃き』かもしれんが……。解き筋を発見した後は、闇雲な試行錯誤ではなく、主に解き筋に沿って詰めていくと思われ。
(1) 特定のブロックに注目
盤面の特定ブロックに注目する。そのブロックを以下、注目ブロックと呼ぶ。
実際には、例えば左上からなど、全てのブロックを順に注目していく。例図では(目下の)中央ブロックに注目している。
注目ブロック内の空きマス(例では?印を付けた各マス)を少しでも確定数字で埋めるを目指して考察を進める。
(2)注目ブロックの縦横をチェック
注目ブロックの縦横にあるエリア(以下、調査エリア)を調べる。例図では中央ブロックが注目ブロックなので、調査エリアは黄色ハッチングした4ブロックとなる。
特に、注目ブロック内にある数字以外の数字で調査エリアにあるを見る。例では注目ブロックに4、5、9があるので、それら以外で調査エリアにある数字は1、2、3、7、8。
順にこれらの数字に注目し(以下、注目数字)、更に考察を進める。例では、ず1(赤字丸印の2個) に注目した。
(3) 縦横縛りを用いて禁止数字マスを認識
調査エリア内の注目数字にいて縦横縛りを用い、その数字にならない箇所を考える。例図では1が注目数字なので、赤字丸印の1が書かれた2マスがスタート点となる。
特に、注目ブロックに交差する方向が大切。例では注目ブロックは中央なので、左側の赤字丸印1マスでは縦方向、右側の赤字丸印1マスでは横方向を考え、縦横縛りにより1が許されないマス(赤ハッチング)を洗い出してみた。
(4) 注目ブロックに戻り注目数字を考察
注目ブロックに再注目。同ブロック内で、注目数字が禁止されるマスを考察する。例図では注目ブロックは中央で注目数字は1なので、注目ブロック内で注目数字1の許されないマスが多くある見てとれる。
上記禁止マス以外が逆に、注目数字が許されるマス(以下、許容マス)となる。注目ブロック中で許容マスを一つに絞り込めればラッキー。例では中央ブロック内で1の許容マス(緑丸印の『?』マス)は一箇所のみ。結局、この唯一の許容マスに1を入れるしかないと決まる。
(☝ Number Place 解き方解説で最初に出てそうな基本の解き筋です。)
夢未: そう。これ。こんな解き。って、。理詰めで解くってそゆか!
惰性: 左様。
夢未: で、これと試行錯誤とかを合わせたのが『知恵で解く』になる、と。ふむ。
惰性: おわかりだろうか。クイズの場合、既に持っている知識から答えを選ぶ感じだが、パズルの場合は、だ知らない答えを色々なアプローチで模索する、ってだな。
夢未: それはわかったけど。う〜ん。
惰性: はて? 何か言いたな雰囲気。
クイズとパズルを区別する他の観点
夢未: クイズは知識でパズルは知恵で、って区分も悪くはないんだけど……。
惰性: ふむむ?
夢未: 問題を文章で書くか、図形とかを使うか、の違いって気もする。当然、文章題のほうがクイズね。
惰性: ほほう。実際、世の中にも同様な見解があるに見受けられる。だがし、その区分法は不完全だ。
夢未: え〜? そうなのかなぁ?
惰性: ず、クイズが文章題とは限らないぞ。
夢未: 噓でしょ。
惰性: 例えばイントロクイズ。
夢未: あっ、そうか!
惰性: このクイズのメインは曲のイントロ、ち音楽で、文章主体ではないだろ?
夢未: だねぇ。聞いたないイントロならだ諦めがつくけど、か聞いたあるのに曲名が出てないとムカつく。
惰性: 気持ちはわかる。おき、イントロクイズに答えるには、各種イントロ、各種曲名、び両者の対応関係を『知識として』覚えている必要がある。
夢未: そだね。
惰性: 別なパターンとして画像系クイズってのもある。
夢未: 画像系?
惰性: 例えば、世界にある自然遺産や文化遺産の写真を見てその名前を答えるなど。
夢未: ああ、そゆかぁ。確かにあるねぇ。
惰性: この場合、写真、まり画像情報がクイズの核心だ。そして、正しく答えるには当然、遺産の風景といった画像、それらの名称、び両者の対応関係を覚えている必要がある。
夢未: そりゃそうだ。
惰性: 逆に、文章主体のパズルもあるぞ。
夢未: マジ?
惰性: 古典的な例だと、嘘吐き系パズルとか。
夢未: 嘘吐き系とな?
惰性: 具体例としては、二つの門の前に天使と悪魔がおって、門にしろ天使/悪魔にしろ、見た目は全く区別が付かないんだが……
夢未: 知ってる! 正直な天使と常に嘘を吐く悪魔!
惰性: にそれ。で、一回限りの質問で天国に行く門を当てる方法を示せ、的な。
夢未: そう。そんな。
惰性: この問題を攻略するとなると、ずは試行錯誤かも知れんが、結局は閃きと理詰めの組合せ技で解く、って感じだ。
夢未: えっと。その手の問題があるのは知ってるけど、そゆのってクイズじゃなくてパズルなのかな?
惰性: むむっ。嘘吐き系『パズル』ではなく嘘吐き系『クイズ』なのでは、と?
夢未: それ。
惰性: 実は世の中でも揺らぎがあるだ。この手の問題を論理パズルと称して紹介しているウェブサイトもあるが、論理クイズとっているサイトもある。
夢未: とも曖昧だね。
惰性: 知恵で解くって意味ではパズル的なんだが、文章題だからクイズって考えもあるんだろうな。結局の、文章題パズルにいては、全員が合意する線引きは難しい感触。
夢未: 駄目じゃん!
惰性: そんな状況なんで、としては、『知恵で解くのがパズル』の路線に沿って、文章題でも知恵で解く色彩が強いはパズルとして扱うにしたい。その手の問題は趣味数的な場合が多いんでな。
夢未: へぇ。(☜ 別にどっちでもいい?)
クイズとパズルの中間?
夢未: で、問題の分類に戻るけど、クイズでもパズルでもない『その他』ってなの?
惰性: 『その他2』か。『その他』の箇所に煩い。
夢未: だって、か気になるじゃん。
惰性: 解きが知識でも知恵でもない娯楽用問題は、残念ながらぐには思い付かん。
夢未: だ。その他もひょっとしたらあるかも、程度の扱い?
惰性: まあそうなんだが、『その他2』ではないの、クイズとパズルの中間的な問題、ってのがあるぞ。
夢未: 言ってた論理パズルか論理クイズか、みたいな?
惰性: そういった線引きの曖昧さによる『つかず』ではなく、知識と知恵の両方を使って解くタイプ。
夢未: へ〜。そんなのもあるんだ。
惰性: 例えばクロスワード。
夢未: パズルじゃん!
惰性: 交点マスの文字が同じになるに縦横の単語を当て嵌める、などの観点からはパズル的だが。
夢未: そりゃそうでしょ。クロスワード『クイズ』なんて言い、聞いたないよ。
惰性: そのりだが、ヒントに適合する単語を推察するは多分にクイズ的では?
夢未: 言われてみれば確かに……。
夢未: でも、どっちのヒントもアバウト過ぎて、答えが一つに決まらないよ!
惰性: この例題は説明用に模造したクロスワード擬きなんで、短くてアバウトなヒントりにしてしまったが……。実際のクロスワードでは、もっと答えを絞り込めるなヒントもある。その手の詳細ヒントから答えの単語を当てる過程は、非常にクイズ的とえよう。
夢未: 詳細ヒントって、どんな?
惰性: 「家の門前に立てられる正月飾り」とか。
夢未: はは〜ん。そのヒントなら、まあ『門松』だね。
惰性: だろう? にクイズ。
夢未: だったら、そういうヒントを例題に書けばいいじゃん!
惰性: これは一本取られたな。とはえ、答えが一つに決まるなヒントはクロスワード回答者にって『優しい入口』なんで、実際には少数派だ。多くは、単語の範囲をそこそこ絞り込める程度のアバウトなヒントとかだぞ。でないと、単純クイズの寄せ集め的な『簡単ぎる』問題になってしまうからな。
夢未: そっか。詳しいヒントだらけでクイズに近づけぎると『パズルとしては面白くない』のか。
惰性: 左様。
夢未: それにしてもクロスワードの例題は超手抜きだね〜。ナンプレ例題は割とちゃんとした問題だったのに。
惰性: うっ。痛いを。
夢未: ナンプレ例題はおっちゃんの書いたプログラムで生成したとか言ってたけど、しかして、クロスワード例題の自動生成プログラムは出来てないの?
惰性: ご明察。あまつさえ、自動生成できる見通しは非常に暗い。
夢未: 埴猪口。何そのヘタレな姿勢!
惰性: そう言われても……。クロスワードの完全自動生成は技術的に非常に難しいからだが。
夢未: ふ〜ん。なして?
惰性: Number Place と言ったロジック系パズルだと、問題を解くのもロジックだが、問題生成もロジックでゴリ押し的なんだな。で、その手の処理は比較的プログラム化しい部類だ。コンピューター・プログラムってのはロジックの塊みたいな。
(☝ ロジック系パズルでも種類によっては、問題自動生成が大変なもあるのですが……。)
夢未: わかったような、わからないような……。(☜ 多分、わかってません……。)
惰性: 一方、クロスワードは単語の集まりだから、自動生成しようとするとロジックでゴリ押しだけでは駄目で、単語辞書が必要になる。
夢未: そっか。辞書か。そいつは難儀そうだね。
惰性: 実は単語辞書だけなら、オープンソースの形態素解析辞書とかを活用すれば対処可能、とは思っとる。
夢未: 形態……だって?
惰性: 形態素解析な。この説明を始めると長くなるので、どうしてもぐ知りたければ検索して欲しい。今回は形態素解析自体は関係なくて、欲しいのはその中に含まれている単語辞書だ。平たくえば、フリーで使用条件も厳しくない単語辞書を比較的容易に入手できるって。
夢未: へ〜。便利な世の中になっただね。単語辞書OKなら自動生成できるじゃん!
惰性: 恐らく回答自体はとか。だがし、真に難しいのはヒントの自動生成。
夢未: あっ、そこかぁ。確かに難しそ〜。
惰性: ChatGPT 相当の博覧強記的で賢い人工知能が必要と思われ。
夢未: なら ChatGPT そのを使えば?
惰性: うーん。そうはってもなあ。自動生成プログラムから ChatGPT を呼び出せるのかどうか。各種プラグインが出る云々の話もあるから、色々とできるになっていくのか。反面、凝ったをらせようとすると有料になってしまうのか。
夢未: まっ、その辺は動向を見守るって感じで。
惰性: だな。は、ChatGPT への質問方法も工夫が必要そうだ。「家の門前に立てられる正月飾り」とった国語辞典の意味説明風な完全ヒントり出力されても困るんでな。問題全体の難易度を調整する、「お正月と言えば……」のごとく適当に暈したヒントも生成してう必要がある。
夢未: 、そんな話をしてたねぇ。
(☟ 独り言的に)
惰性: 要するにヒントの難易度を指定する方法とか……。更に、生成した問題の grader 的な何かも欲しいが……。ロジック系パズルでも grader が最も面倒臭いのに、自然言語処理が絡む grader となると……。それ以前に、暈したヒントを混在させた場合、解が一意になるかの判定も自明ではないな……。
夢未: はい。クロスワードのヒントを自動生成するのが大変そうだって雰囲気は、となくわかりましたよ、と。でも自動が駄目なら、手動生成 by おっちゃんがあるじゃん。
惰性: そんなに修行を積む時間があるなら、通例の趣味数なり記事執筆なりに使うわい! 個人的には、解くにしても自動生成するにしても、クロスワードよりロジック系に興味があるし……。
夢未: そこをとかしないと。だって今後、色んなパズルにいて詳しい紹介をする予定なんでしょ? でてクロスワード紹介の段になったら、とした例題がないと説明が厳しいんじゃないの?
惰性: うっ。正論パンチ…………っと、そうか! 単語を配置して回答を生成するまでは自動でできそうゆえ、回答の中で使用した各単語のヒントだけ、お前さんに手動生成してえば済むだ。ヒント考案に数学はまあ関係ないしな。で、その間、はネタの仕込みや記事原稿作成などに集中できる、と。
てへっ。では、クロスワードの件はこの辺で……。
惰性: 、お次は中間タイプなのか判然としないが、『謎々』の位置付けも結構、謎だ。
夢未: 駄洒落くさっ! はおいといて、謎々ってクイズの一種じゃないの?
惰性: 頓智が必要なクイズと言う感じだが、この頓智なる概念は知識の一種に過ぎないのかがず微妙。だか知恵っぽいぞ、と。そのうえ、『引っ掛け、意地悪』系ってのがあり、これらは知識だけで解けると断言してよいのか更に不明。
夢未: そんな漠然とした説明⸺というか『謎々の謎は深まるばかり』というか⸺だけじゃわかりいから、良さげな例題を出してよ。
惰性: ふむ。引っ掛け系と思われる謎々の例としては、「電線に燕が5羽止まっていて、猟師が銃で1羽仕留めたあと、残りは何羽?」とか。
夢未: にもな、キタ〜。でてアレでしょ? 銃声に驚いて逃げるから残りはゼロ。
惰性: ほほう。引っ掛け系なら正解だろうが、意地悪系だと「法律違反だからってはいけない」などとう答えもありえる。
夢未: そりゃ狡いよ。ってか、法律違反なの?
惰性: 銃砲刀剣類所持等取締法や鳥獣保護管理法に違反する可能性がある。も、猟師なら手続きをして合法的に猟銃を所持しているとは思うが。鳥獣保護にいても、所定の手続きをして事由が妥当なら、狩猟禁止の鳥獣でも特例的に狩猟OKになる場合があるらしいんで、実は微妙だけどな。、燕は対象外な気はするが、動物愛護管理法ってのもあるだ。
夢未: 面倒くさそう。大まかにはどんな法律?
惰性: 今回のお題目から激しく逸れる、知りたければ『銃砲刀剣類所持等取締法🔍』、『鳥獣保護管理法🔍』、『動物愛護管理法🔍』をしく。
夢未: またもや手抜き〜!
(☟ 趣味数以外の回答が必要となる追求を完全スルーしつつ。)
惰性: この手の謎々を解くのアプローチ、具体的には機転、機知、洒落、捻くれ、斜め上、メタ読み等も、知恵の一種なんだろうか? うーむ。
夢未: かブツブツ言ってるけど、知恵の範囲とか真面目に考えだしたら夜も寝られないっしょ!
惰性: 一理あるな。り深入りせんにしよう。
夢未: それがハッピー。
惰性: もとより謎々はあまり趣味数的ではないから、深入りする気もないしな。
夢未: え〜?! あたし的には謎々とかのほうが面白そうなんだけど〜。
(☟ 趣味数以外の取り組みが必要となる要望を完全スルーしつつ。)
惰性: さて、パズルの意味にいてはこの辺にして次の項目に進めたいが、しいか?
夢未: へぇへぇ。
次回予告的な展開
惰性: お次は……っと、パズルのバリエーション、分類だな。
夢未: そうえば、最初の項目は『パズルの意味、定義』だったねぇ。その割にクイズやその他とかの説明のが多かった気もするけど……まあいいや。
惰性: それって、全てが原因か?
夢未: ね。(☜ 素っ恍け)
惰性: ……まあいい。話を戻すと、パズルの種類は多く……
待ったぁ!
だ? 藪から棒に。
夢未: ほら、そろそろいい時間になってきたし……。
惰性: おお、それか。各記事、通読時間10〜15分程度でめる方針だったな。
(☝ 脱線も含めると、もっと長くなっている気もしますが……。)
夢未: メタい発言、ktkr!
惰性: となれば、以降の話は次の記事としよう。
夢未: そうして。
では皆さん、続編でお会いしましょう。
またね〜❤
夢未: 、この記事へのコメントはツイート『そもそもパズルとは? (パズルの謎 1) 』へのリプで是非、お願いしま〜す。